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エリザベス・ペイトン [アート]

文字情報ばかりでちょっとうんざりして、ふと、きちんと描かれた絵を観たくなった。
Elizabeth Peyton エリザベス・ペイトンの画集「Live Forever」を本棚から取り出してみた。

Live Forever: Elizabeth Peyton


エリザベス・ペイトンは1965年アメリカはコネチカット州に生まれた肖像画家。
この本は、NYで2008年に開館したばかりの新しい美術館New Museumで開催された展覧会の図録だ。

ペイトンのデビューはそんなに早くはない。
1993年にチェルシーホテルの828号室で開催された個展だ。その際は
独特なタッチで描かれるペインティングは
流れる空気感はホックニーの絵に近いものを感じる。

自分の好きな(かどうかは分からないが)アーティストや著名人の雑誌の切り抜きや写真を元に肖像画を描いていく。実際には展覧会を見ていないから印象が掴みづらいが、サイズを見るとひとつひとつの作品はA4、A3程度のサイズ。だいたい雑誌の実寸くらいのサイズなのだ。

そして独特なタッチ。ささっと筆でなぞったような迷いのない筆使いが潔い印象を受ける。その軽さが画面全体の空気感を作り上げているのだろうか。モデルとの距離感というか、もちろん距離もなにも写っている写真を見ながら描いているわけだから、一歩引いたような感じがするのである。

あとは彼女が選ぶ被写体がその雰囲気を作り上げているのは言うまでもない。ミュージシャンでは、カート・コバーン、シド・ヴィシャス、パティ・スミス、リアム・ギャラガー、アーティストでは、フリーダ・カーロ、デヴィッド・ホックニー(どことなくタッチまでホックニー調)等々、ゴージャスな面々である。セレブご用達肖像画家と言われているのもうなづける。

1年くらい前にこの本を書店で見かけたんだけど、なんだかずーっと気になってしまっていたのだ。私は特にロック好きでもセレブ好きでもないんだけど、この絵から漂う独特な気だるい時間をもう一回見たくなってしまったのだ。パラパラとめくっていると、無名の人もいっぱい出てくるのだが、やっぱりいいんだよね。

ロックスターの写真集とかにはまったく興味ないんだけど、この本は欲しくなった。
勢いという意味ではやっぱり一瞬の光を切り取る写真にはかなわないのかもしれないけど、
そうして撮られた写真を描くということで得た時間がキャンバスの中に流れているような気がして、ふとした時にこの本をめくりたくなるのだ。

タグ:art painting
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